2008年03月06日

海外での「現地化」

 今朝の日経新聞で、
「米娯楽大手のウォルト・ディズニーは、日本でアニメーションの制作に乗り出す」
「東映アニメーションなどと共同で、日本やアジアの視聴者の好みを採り入れた作品を作り、4月以降、放送する」
「ディズニーが企画の段階から主要作品を米国以外で制作するのは初めて」
と報じられた。

■ディズニーの「コンテンツ 現地化」

 記事を読んで、気になったのは、次の箇所だ。

 ディズニーは『ミッキーマウス』『スティッチ!』などの主要なキャラクターや作品を米国内で制作してきた。これまで代表作の基幹工程を米国外に出した例はない。長年、米国生まれのコンテンツをそのまま世界に普及させる戦略を採ってきたが、多様な文化の国・地域で受け入れられるためには、企画段階からの「現地化」も必要と判断した。


〈引用おわり〉

■ウォルマートのコミュニティーに対応した店づくり

 これを読んで思い出したのは、『ニューズウィーク日本版』3.12号の
「生き残るにはアラブ系を狙え」
と題した、要旨、次のような記事だ。

 米ミシガン州ディアボーンには、50万人近くのアラブ系住民が暮らす。
 同地に、3月3日、全米に3500店舗を持つ小売チェーン、ウォルマートの支店がオープンした。
 他の店舗と違うのは、一般商品に加えて、アラブ系を対象にした550種類のアイテムをそろえている点だ。
 中東料理に欠かせないカボチャやナス。中東ポップスのCDや、イスラム教徒向けのグリーティングカード。イスラム教の戒律に従って処理された精肉専用のコーナーもある。
 ウォルマートは過去2年間、試験的に「コミュニティーをターゲットにした店づくり」を行なってきた。
 シカゴとアトランタでは、アフリカ系の顧客を意識した商品を増やし、アーミッシュの多い地域では、馬をつなぐ場所を設けるなどだ。

■アメリカ企業のマーケティング手法が変化?

 私のシロート考えでは、アメリカ企業(製品・コンテンツ)のマーケティング手法って、これまで日本でやったみたいに、
(例:コーラ、コーヒー、ファストフード、カジュアルファッション 等々)
「まずは物量作戦で一挙に普及させる」
(スーパーで大量に安売りしたり、ドミナント出店)
「それと、イメージ戦略」
(ステキなアメリカ、カッコいいアメリカ、豊かなアメリカの、商品・ブランドである)
「やり方は、あくまで、すばらしいアメリカ式、合理的なアメリカ式で!!!」
という感じだ。

 しかし、ここへ来て、少し方向転換してきたのだろうか。

 一時期の「世界中で、ひとり勝ち」の地位から滑落しつつあるからかもしれない。
 単に、地域や民族の嗜好に合わせたほうが買われる/儲かる と、それこそ「合理的に」判断しただけかもしれない。
 また、「多文化容認」こそがアメリカ式ということかもしれない。

■日本企業の カイゼン、モッタイナイ&「人材の多様化」

 ひるがえって、日本はどうだろうか。

 外から来たものを、うまく取り入れてアレンジするのは上手だと、よく言われるが。
 外に出した、日本生まれの価値観は、「カイゼン」「モッタイナイ」くらいかな?

 ここで、『東洋経済オンライン』サイト『四季報速報』3月6日付けの、資生堂〈4911〉の記事を思い出した。
 記事では、資生堂の中国市場展開を中心に、報道・分析されている。
 そのなかで、ただひとつ、不安材料として、「人材の育成」が挙げられている。
 競合のロレアル(フランス系)やP&G(アメリカ系)などと比べて、海外での人材育成ノウハウに乏しいと指摘されている。

 現地採用の人材を抜擢・活用できるかどうかも、「現地化」度合いのバロメーターのひとつだろう。
 日本企業は、国内でさえ「人材の多様化」がニガテだからなあ…。

 たとえば、ちょうど話に出たので、資生堂を例に挙げると、あんなに女性率の高い(7割)大手優良企業でさえ、ようやく「初の女性副社長が誕生」って、ニュースになったくらいだし。
(本年4月1日付けで、岩田喜美枝 取締役常務執行役員が、執行役員副社長に昇格。女性の副社長は初めて。6月下旬の定時株主総会で西森誠二副社長に代わり、代表権を持つ予定。…でも、岩田氏は厚労省出身で、社内のはえぬきじゃないんだよね…)


posted by 田北知見 at 19:03 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ネタいじり
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