2007年07月31日

マンガ『アンラッキーヤングメン』を読んで

 マンガ『アンラッキーヤングメン』(原作:大塚英志/マンガ:藤原カムイ)を読んだ。

 舞台の中心は、1968(昭和43)年の東京。
 3億円事件を軸に、主人公の男女3人を中心とした、若者たちのドラマ(?)だ。

 読んでいて、
「あー、このキャラクターは、実在の、あの人物がたぶんモデルだな」
と思う登場人物がたくさん出てくる。
 その人物とは、たとえば、北野武(ビートたけし)、永山則夫永田洋子、三島由紀夫、奥崎謙三などなど。
 あと、当時、3億円事件の容疑者としてマークされ、自殺した「S少年」とか。(未成年だったので、当時のマスコミも、本名を出さず「S少年」と表記していたらしい)

 そして、3億円事件や東大安田講堂事件のほか、
「あー、このシーンは、実際にあった、あの事件がたぶんモデルだな」
と思うシーンもある。
 連続ピストル射殺事件、「ヤマザキ、天皇を撃て!」事件よど号ハイジャック事件山岳ベース事件などなど。

■ストーリーについて

 大塚英志の作品は、『北神伝綺』(マンガ:森美夏)を読んだことがある。あの作品も、やはり、登場人物・事件ともに、史実・虚実とりまぜて書かれていた。
(舞台となった時代は違うし、内容も、『北神…』のほうは超常現象が入ってるけど)

 その、とりまぜ具合いが絶妙で、かつ、マンガ(ドラマ)としてもよくできている。というのは、両著に共通するところだと思った。

■絵について

藤原カムイって、こんな絵だっけ?」
と思ったら、やはり、わざと60年代風に絵柄を変えて描いたそうだ。

 藤原氏のあとがきには、当時、『ガロ』とかで描いてた漫画家さんの名前がいくつか出ていた。彼らの絵柄を意識したそうだ。
 私は彼らの作品を読んだことがないので、それは分からないが、たとえば村上一夫とか、当時のマンガを髣髴とさせるなあ、とは思った。
 絵柄だけでなく、画面の黒っぽいカンジとか、コマ割りや絵の構図とかも。

■装丁について

 私は純粋の本好きではなく、つまり、書籍そのものを愛しているわけではなく、「読んで楽しむ」ことが好きなだけなので、ふだんは装丁なんて、まず気にしない。
 しかし、書店で平積みになっているこの本の表紙を見た時、
「ハッ」
としてしまった。いやホントに。
 有名な祖父江慎によるものだった。

■学生運動について

 私は歴史好きで、一時期、昭和史に凝ったりしたのだが、学生運動のあたりは興味がないのでノータッチだった。
 このマンガを読んで、基本的なことぐらい知りたいと思い、ちょっと調べてみた。(といっても、ネットで検索した程度)
 その悲惨さに、気分が暗くなった。とくに山岳ベース事件とか。マジで気分が悪くなった。


posted by 田北知見 at 18:13 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | よいこの読書感想文
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