2007年07月19日

外国人識者の「日本市場観」を読んで

■アグレッシブなガイジンの「ここがヘンだよ日本人」

 きのう発売の『ニューズウィーク日本版』7月25日号に、アーカス・インベストメントの共同創設者 ピーター・タスカ氏(英国)の寄稿が載っていた。

 題は「ブルドックを守る愚かさ」。
 趣旨は、過日、東京高裁がブルドックソース社の買収防衛策を支持し、米ファンド スティール・パートナーズを「濫用的買収者」としたことに対する、反論のようだ。

 リードには、
「買収で企業価値を高めるファンドの役割を無視。東京高裁の決定で金融市場の国際化がまた遠のいた」
と書かれている。

 本文から、ところどころ、抜粋してみる。

「日本経済は見た目ほど強くない。…食品など、国内部門の生産性は低い」
「対ドルで円安が続いている。こんな通貨は、ほかにジンバブエ・ドルくらいしかない」

「私利の追求が公共の利益につながる。このアダム・スミスの単純な洞察を、日本の政治家も財界人も裁判官も、理解していないらしい」

「日本の神経症的な守勢と、対照的なのが中国の大胆な攻勢だ」
「何より重要なのは、中国政府とウォール街が、戦略的な関係を築きつつあるということだ」

「日本の指導者たちは、『東京を世界の金融センターにしたい』と言う。だが、彼らが金融市場を尊重することを覚えないかぎり、その夢が実現する見込みはない」

■知日家の冷静な意見

 一方、先日、旅行会社の冊子に、いちごアセットマネジメントのスコット・キャロン社長のインタビューが載っていた。

 キャロン氏はアメリカ人だが、日本には通算18年、在住している。奥さんと4人の子供と日本に住んでいて、子供さんたちは日本の学校に通っているという。

 インタビューのなかで、キャロン氏は言う。

「顧客と投資先企業の成功こそが、重要であると考えています」
「大切なことは、株主や、その他のステークホルダーの利益を常に考える、ということです」
「私は長年日本に住み、日本人から学び、日本を理解してきましたから、『のっとり』的なやり方は、日本の土壌には合わないと思っています」

「私の会社の方針は、日本の文化とアメリカで学んだ経済学を組み合わせていこうとしているんですよ」

「日本人の膨大な貯蓄が海外の企業のために使われている。もったいないですよ」
「日本にもいい会社はたくさんあります。これらの株を短期的でなく長期的に持つことです」
「これから日本の株は上がりますよ。この国の将来はとても明るいと思います」

■良いところは取り入れて、でも盲従する必要はない

 私はいつも、前者のタスカ氏のような御意見を、聞いたり読んだりすると、げんなりする。

 一部の外国人、とくに欧米先進国の人の、
「われわれの国のすばらしさを見習いなさい」
と言わんばかりの言動には、げんなりするのだ。

 日本人でも、
「アメリカ(ヨーロッパ)では、……云々。それに比べて、我が国は後れている」
みたいなことを言う人は、よくいるが。

 文化も歴史も国民性も生活様式も、違うのだから、何から何まで追従する必要はあるまいに。と思ってしまう。

 もちろん、戦前の国粋主義に戻る必要はないと思う。
 日本みたいな小っぽけな国の、ひとりよがりの夜郎自大ほど、醜いものはない。
 美意識を抜きにした現実問題としても、国際的な孤立は、この国にとって死を意味する。

 以前、このブログにも書いたけど、一部の欧米人のように「その国の文化を尊重しつつ、でも一定の距離を置いて」とか、「学ぶべきところは素直に学び、不要なところは捨ておく」という態度が望ましいと、私は思う。
 そう、後者のキャロン氏のように。


posted by 田北知見 at 15:21 | 東京 ☁ | Comment(2) | TrackBack(2) | あの業界!こう見る
この記事へのコメント
いつ頃か忘れましたが、自民党の加藤紘一が
 「日本は資本主義国ではない、世界で一番うまく機能した社会民主主義国家である(った)」
 と言っていました。

「敵対的買収」などという言葉を聴くと露骨な「資本主義」経済を連想しますね。
夜な夜な繰り広げられるお金持ちのパーティーと、路上にたむろする失業者のホームレス・・・のような・・・

 日本の証券市場も、ウインブルドンテニスのように、開催国は英国だがプレイヤーは全部外国人というのは困ります。

Posted by at 2007年07月23日 07:58
いつ頃か忘れましたが、自民党の加藤紘一が
 「日本は資本主義国ではない、世界で一番うまく機能した社会民主主義国家である(った)」
 と言っていました。

「敵対的買収」などという言葉を聴くと露骨な「資本主義」経済を連想しますね。
夜な夜な繰り広げられるお金持ちのパーティーと、路上にたむろする失業者のホームレス・・・のような・・・

 日本の証券市場が、ウインブルドンテニスのように、プレイヤーは全部外国人というふうになるのは困ります。

 F1レースでも、ホンダが一人勝ちしたら、ルールを変えてヨーロッパ勢有利にするじゃないですか。

 世界の証券市場から締め出されるのは困りものですが、ルール作りと、ジャッジは日本が行うべきだと思います。

 「K1」だとか「プライド」だとか、興行主が演出を決めて、出場者もどのリングに上がるか自分で決めて、観客もどれを見るか好みで選ぶということでいいんじゃないでしょうか。

 「スモウ・レスリング」は全裸にファイティングベルトのみで破廉恥だ!と言われれば「これがジャパニーズ トラディショナル スタイルである。文句あっか」と言う権利は日本相撲協会にあると思います。
多分興行的にもK1に負けてないと思うのですが・・・
Posted by アンディ フグ at 2007年07月23日 07:58
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童貞卒業!
Excerpt: 正確にはセ◎レなんだけど。。(笑) いきなりかよ(笑)
Weblog: ついに彼女できた(泣)
Tracked: 2007-07-19 18:29

童貞卒業します!
Excerpt: 今夜、年上のお姉さんに初体験を41マモナ購入してもらいます。ここを教えてくれた人ありがとーーー!!
Weblog: ヤマダ
Tracked: 2007-07-22 10:50

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