2007年02月26日

映画『ホテル・ルワンダ』と、書籍『僕の村は戦場だった』から、自衛隊の海外派兵について思ったこと。

 映画『ホテル・ルワンダ』を観た。
 南アフリカ、イギリス、イタリア映画だが、舞台は、アフリカのルワンダ。1990年代に起きた内戦と大虐殺を背景に、首都キガリの4ツ星ホテルで物語は展開する。

 同国人どうしで憎み合い、殺し合い、暴力を振るい合う、という悲劇に、そして、家族を守ろうとする人々の愛情や責任感に、私はまたもや、最初から最後まで、泣きっぱなしだった。

 が、ここでは、その話は措く。
 このすばらしい映画を観てください。また、ルワンダの大虐殺について知りたいかたは、実際に現場に遭遇し、命からがら助かった人の体験談を含め、関連書籍が数多く出ているので、それを読んでください。以上。(笑)

■海外派兵についての覚悟

 最も印象に残った点のひとつは、国連軍のことだった。

 ベルギーやカナダの多国籍軍だった。派遣された兵士自体の数も少なく、装備も関係諸国の援助も充分でないなかで、ルワンダ人の避難民を守ろうと、ベストを尽くしていた。
 状況を冷静に把握し、必要でなければ絶対に武器は使わない。しかし必要とあらば、ためらわずに撃つ。そして、兵士が何人殺されても、任務を完遂するのだという強い意志。

 もし、日本の自衛隊が、何らかの形でどこかに派兵され、そして戦闘や暴動その他に遭遇した時に、そうした行ないができるのだろうか? と思ってしまった。

■日本は得意分野の技術・資本援助に特化を

 というのは、最近、山本美香の著書『ぼくの村は戦場だった。』を読んだからだ。

 山本氏は放送系のジャーナリストで、これまでの約10年間に、アフガニスタンやウガンダ、コソボなどの戦地や紛争地帯を取材してきた。同書は、その時の見聞などをまとめたものだ。

 同書には、イラクでの、自衛隊派遣地域での地元民の声や、同国からの自衛隊撤退前後の様子も書かれている。

 地元の人たちが、日本から派遣があると聞いて、期待したのは、電力施設の増強といった技術面と、工場やお店の建設による雇用創出といった経済面だったらしい。
 それが、軍隊みたいなのが来て、特定の場所だけに給水をしたり、学校を整備したり(もちろん、これらも大事なことだが)、だけで帰ってしまったので、ガッカリした人も多かったようだ。

 私はこれを読んで、日本はやはり、技術と資本を求められているのね? と思ってしまった。

 中途半端な「派兵」は、需要に合致していない。地元の人には喜ばれず、日本にとっては、税金の無駄遣いと徒労に終わる。自衛隊員も、任務と世論の板ばさみで気の毒だ。
 そして、何が何でも「派兵」するのであれば、上記のような覚悟が求められるが、日本の自衛隊員には無理だと私は思う。(イラク派兵前に、数多くの自衛隊員の「そんなところに行きたくない」という声が報道されていた)

 何事にも「経済効率」が至上命題である日本において、こんなムダがあって良いのだろうか?
 日本にとっての得意分野である、技術と資本による援助・協力に特化したほうが、よほど喜ばれるし、税金も無駄遣いせずに済む。合理的ではないか。と思ったのだった。


posted by 田北知見 at 17:41 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 〜について思ったこと
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