2006年11月30日

衒いのないフレンチ。

 過日、東京・新宿の京王プラザホテルの上にある、フレンチレストラン『アンブローシア』でランチを食べた。
 総料理長の緑川廣親氏が、フランス共和国から『農事功労章オフィシエ』を受勲した記念メニューということだった。

 私はグルメ評論家ではないのだが(笑)、
「良い意味で、肩の力の抜けたメニューだ」
と思った。
 衒いがなく、ベテランにしかできない「軽み」のあるメニューだと思った。

 アミューズ・ブーシュ(突き出し)のひと品に、聖護院かぶを使ってあったり、前菜の一部に、アンコウやワカサギを使ってあったり。
 スープは野生のキノコを使っているということだった。が、ドンと切り身が入っているわけではなく、それでいて、滋味だけが濃厚に伝わってくる味だった。
 魚料理はイトヨリ鯛のオリーヴ油焼き、メインの肉料理は牛フィレ肉の焙り焼き(ホロホロ鳥かウズラも選べたが、私はこれにした)。
 肉のつけ合わせの野菜は、とくに凝ったソースがかかっていたり、なにかデザインっぽく凝ったカタチになっているわけではなく、
「どうぞ、野菜そのものの美味しさを味わってください」
と言われている気がした。
 デザートのうちの一品は、練乳を使ったアイスクリーム。

 昭和時代の日本のフレンチを思い出した。
 それでいて、新しい。かといって、わざと和風を強調したような、奇を衒った料理とは一線を画している。
 ランチだから、軽めの内容に、ということもあっただろう。

 それと、ワイン。
 私は1人なので、グラスで頼んだのだが、1杯目はボジョレー・ヌーヴォーが入っていますと勧められて、「じゃあ、それで」と頼み、2杯目は「グラスワイン、赤で」と頼んだ(←いかにもシロートくさい頼み方だw)。
 もちろん両方美味しかったのだが、とくに2杯目の重めのが美味しかった。フランスものらしい、なんというか、カビっぽい(もちろん褒め言葉)ような、石っぽいような風味。…ああ…たまらん…。

 同店は、接客を含めて、雰囲気が良い点も私は好きだ。
 たとえば私のような1人客には、「お料理は、いかがでしたか」と笑顔で声をかけ、それでいて、つかず離れずの接客をする。
 他のテーブルのように、お話がメインのお客には、邪魔にならないように、さらりと給仕する。
 昔の高級店に、まま見られた、慇懃無礼ではなく、かといって、くだけすぎない。プロの接客だなあ、と思うのだ。

 京王プラザといえば、1971年に開業した、都市型ホテルの草分けの1軒だ。
 やはし、料理も飲み物の選びかたも接客も、年数を重ねてこそ、ということがあるのかな。

 ……と、シロートのくせに、偉そうなことを書いちゃって、すみません。「おまえは、『美味しんぼ』の海原雄山か!?」と、ツッコミを入れてください。


posted by 田北知見 at 15:15 | 東京 ☁ | Comment(1) | TrackBack(1) | 趣味に走ってスミマセン
この記事へのコメント
いえいえどうして。

あなたなら、十分、料理評論家がつとまります。

批評眼の鋭さ、平衡感覚、論理の明晰さ、

そして何よりも、

心から料理を「堪能」していることが伝わってきますぞ。
Posted by 海原雄山 at 2006年12月01日 17:05
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2006年11月19日(日) 京王プラザホテル
Excerpt: モーニング相談会...
Weblog: ブライダルフェアクチコミ情報局
Tracked: 2006-12-01 00:25

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