過日、東京・新宿の京王プラザホテルの上にある、フレンチレストラン『アンブローシア』でランチを食べた。
総料理長の緑川廣親氏が、フランス共和国から『農事功労章オフィシエ』を受勲した記念メニューということだった。
私はグルメ評論家ではないのだが(笑)、
「良い意味で、肩の力の抜けたメニューだ」
と思った。
衒いがなく、ベテランにしかできない「軽み」のあるメニューだと思った。
アミューズ・ブーシュ(突き出し)のひと品に、聖護院かぶを使ってあったり、前菜の一部に、アンコウやワカサギを使ってあったり。
スープは野生のキノコを使っているということだった。が、ドンと切り身が入っているわけではなく、それでいて、滋味だけが濃厚に伝わってくる味だった。
魚料理はイトヨリ鯛のオリーヴ油焼き、メインの肉料理は牛フィレ肉の焙り焼き(ホロホロ鳥かウズラも選べたが、私はこれにした)。
肉のつけ合わせの野菜は、とくに凝ったソースがかかっていたり、なにかデザインっぽく凝ったカタチになっているわけではなく、
「どうぞ、野菜そのものの美味しさを味わってください」
と言われている気がした。
デザートのうちの一品は、練乳を使ったアイスクリーム。
昭和時代の日本のフレンチを思い出した。
それでいて、新しい。かといって、わざと和風を強調したような、奇を衒った料理とは一線を画している。
ランチだから、軽めの内容に、ということもあっただろう。
それと、ワイン。
私は1人なので、グラスで頼んだのだが、1杯目はボジョレー・ヌーヴォーが入っていますと勧められて、「じゃあ、それで」と頼み、2杯目は「グラスワイン、赤で」と頼んだ(←いかにもシロートくさい頼み方だw)。
もちろん両方美味しかったのだが、とくに2杯目の重めのが美味しかった。フランスものらしい、なんというか、カビっぽい(もちろん褒め言葉)ような、石っぽいような風味。…ああ…たまらん…。
同店は、接客を含めて、雰囲気が良い点も私は好きだ。
たとえば私のような1人客には、「お料理は、いかがでしたか」と笑顔で声をかけ、それでいて、つかず離れずの接客をする。
他のテーブルのように、お話がメインのお客には、邪魔にならないように、さらりと給仕する。
昔の高級店に、まま見られた、慇懃無礼ではなく、かといって、くだけすぎない。プロの接客だなあ、と思うのだ。
京王プラザといえば、1971年に開業した、都市型ホテルの草分けの1軒だ。
やはし、料理も飲み物の選びかたも接客も、年数を重ねてこそ、ということがあるのかな。
……と、シロートのくせに、偉そうなことを書いちゃって、すみません。「おまえは、『美味しんぼ』の海原雄山か!?」と、ツッコミを入れてください。
2006年11月30日
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2006年11月19日(日) 京王プラザホテル
Excerpt: モーニング相談会...
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Tracked: 2006-12-01 00:25
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あなたなら、十分、料理評論家がつとまります。
批評眼の鋭さ、平衡感覚、論理の明晰さ、
そして何よりも、
心から料理を「堪能」していることが伝わってきますぞ。