2006年08月14日

誰一人として、

 私は歴史好きで、一時期、「日中戦争」と「太平洋戦争」に凝っていたことがある。
(その時々によって、「幕末」とか「古代史」とか、いろいろな時代に凝ってるだけの話で、別に軍事おたくとか、思想的にちょっとヤバいとか、そういうわけではないのでご安心ください)

 いろいろなものを読んだ。
 当時の本や新聞記事、将兵が家族にあてた手紙など、リアルタイムで書かれたもの。戦後、書かれたもの。
 実録ものや証言集、百科事典ふうに事実だけを並べた本。史料では、当時の陸軍の作戦地図や、当時の海軍の作戦日報(←というのか?)なども見た。
 評論。小説などのフィクションは、実際の取材や作者の経験をもとに書かれたものを中心に読んだ。
 好戦的なもの。平和を強く訴えたもの。
 淡々と事実だけを客観的に書いたもの。書き手の主観が強く出たもの。etc.
 ナナメ読みや拾い読みを含めると、数百冊は読んだと思う。

 いろいろな所に行ってみた。
 広島では、江田島のもと海軍兵学校(現在は海自の施設になっていた)の見学。原爆ドーム、平和記念資料館。
 鹿児島では、もと特攻隊基地のあった鹿屋と知覧。もちろん、ゼロ戦の実物も見た。鹿屋の資料館は確か海自の施設になっていて、説明員のかたに、ゼロ戦の簡単な仕組みや操縦の仕方を教えていただいた。
 ソウルでは、直接戦争とは関係ないけれど、日帝植民地時代の刑務所跡で、現在は「戦前と戦時中の日本人はこんなに残酷なことをしていた」展示をしている博物館。拷問に遭って亡くなった朝鮮人の遺体を写した当時の写真が大伸ばしで展示されていた。私は、
「事実を直視しなければ」
と一生懸命、目をそらさずに見ていたら、気分が悪くなってしゃがみこんでしまった。マヌケな話だ。
 東京では、靖国神社の遊就館。etc.

 各種書籍、史料、各施設の証言集のVTRなどで、実際にあの戦争を経験した人、していない人を合わせて数百人の証言や意見を読んだり聞いたりしたことになるが、誰一人として、あの戦争を正当化している人や、最も好戦的で勇ましいことを言う人も含めて、誰一人として、「ぜひまた戦争したい。まっ先に自分が前線へ行って一番に死にたい」と言う人はいなかった。


posted by 田北知見 at 13:40 | 東京 🌁 | Comment(1) | TrackBack(0) | 趣味に走ってスミマセン
この記事へのコメント
すばらしい感想。

わたしも、あなたの結語が戦争の真実だと思います。

戦争を「真」に経験した人は、必ず、このような結語に至ったことでしょう。

すばらしい感想です。
Posted by 匿名希望 at 2006年08月23日 20:38
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