2006年04月28日

南洋の衝撃

 過日、ギャバン(2817・JQ)の決算説明会に行ってきた。
(説明会の内容等は株式会社日本インタビュ新聞社のサイト『経営者紀行』http://keieisya.seesaa.net/と、株式専門紙『証券日刊』の、きょう4月28日号に掲載したので、よかったらご覧ください)

 いただいた資料のなかに、同社の創業と社名の由来が載っていた。
 創業者の吉田清氏が、戦時中にインドネシアのどこかの島で聴いた、現地の民族音楽の音色がずっと印象に残っていたそうだ。その楽器が現地の言葉で「ガバン」と呼ばれていたらしい。そこから当て字で「GABAN」(ギャバン)としたのが社名の由来。
 戦後、合成品の胡椒が多い時代に、米軍が放出した、本物の胡椒の香り高さに、吉田氏は衝撃を受けた。これを扱うビジネスをしようと創業したのが同社の始まりだという。

 これを読んで、私は吉田氏の衝撃がわかる気がした。(←おおげさか?)
 私は3年ほど前に、インドネシアのバリ島へ旅行したことがある。東南アジアは初めてだった。
 ガツンとやられた。
 見るもの聴くもの嗅ぐもの味わうもの、すべてが私には初めてだった。

 空気は香辛料の香りがしていて、太陽がカンカン照っているわけではなく、気温じたいもそう高くないのに、じっとりと汗ばんでくる。湿度が高いせいだろう。
 木々や草々は鬱蒼としていて、色も密度も、とにかく濃い。
 初めて浸かったインド洋は、波が恐ろしく荒かった。骨太な荒さとでもいうのか、もうホントにドカンとぶつかって来る。地元では「海には魔物が棲んでいる」という迷信があったそうだが、実際、波にさらわれて死ぬ人が多いんだろうなと容易に想像できる。
 音楽は、リズムも音階も初めて味わうものだった。西洋の、クラシックやジャズやロックやポップスなどのソフィスティケイトされた音楽とは違う。日本を含む東アジアの、やわらかくもの悲しいメロディとも違う。複雑で、奥深くて美しい。
 絵画も、やはり独特だった。西洋や東アジアのものとは違うし、それでいて、アフリカやネイティブアメリカンやアボリジニ・アートなどのプリミティブ・アートとも違う。

 そして、料理。
 日本の「激辛料理」は、往々にして、ただ辛いだけのものが多い。
 バリ島で食べた料理は違った。音楽と同じだった。複雑で、奥深い。ひとつひとつの香辛料の味・香り・風味はしっかりあるのだが、それでいてちゃんとハーモニーになっている。
 私はそれまで、しょうゆ系のしょっぱい味か、ニンニク系やサカナ系のくさみが一番おいしいと思っていた(日本料理やチャイニーズ、イタリアンなど)。また、フレンチとかの、たとえばチーズやクリームの乳の味じたいを楽しむとか、ハーブの風味を楽しむことくらいは知っていた。
 本物の香辛料を使った料理は、繊細な日本料理や手の込んだフレンチと同じくらい、高度に洗練されている。すごい、と思った。

 というわけで、吉田氏の受けた衝撃が、(勝手にだが)想像できる気がするのだ。・・・やっぱり、おおげさかな(笑)。


posted by 田北知見 at 09:41 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(2) | 〜について思ったこと
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